はじめに
ドラム式洗濯機は多くの家庭で活躍する必需品ですが、年月が経つにつれて性能の低下や故障が起こりがちです。適切なメンテナンスを行うことで、洗濯機の寿命を延ばすことができます。今回は、洗濯機の分解掃除について、いつ頃行うべきか、どのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきます。
分解掃除のタイミング
ドラム式洗濯機の分解掃除は、定期的に行うことが大切です。いつ頃行うべきかについては、メーカーやプロの意見をもとに説明します。
1年に1回
多くのプロが推奨するのが、1年に1回の分解掃除です。1年も経過すると、洗濯機の内部にホコリやカビ、洗濯カスなどが蓄積し、性能の低下や異臭の原因となります。特に、乾燥機能付きの洗濯機では、埃が溜まりやすいため、年1回の分解掃除が欠かせません。
毎日洗濯機を使用する家庭や、お子様、高齢者、アレルギー持ちの方がいる場合は、衛生面の観点からも年1回の分解掃除がおすすめです。クリーニングを行うことで、清潔な洗濯環境を保つことができます。
2年に1回
業者によっては、2年に1回の分解掃除を推奨するケースもあります。特に、普通の家庭で使用頻度が高くない場合は、2年に1回の頻度でも十分かもしれません。
しかし、2年経過すると内部の汚れが蓄積されやすくなるため、乾燥時間の延長や故障のリスクが高まります。そのため、2年に1回は分解掃除を行い、適切なメンテナンスを心がけることが大切です。
3~4年に1回
ドラム式洗濯機のメーカーによっては、3~4年に1回の分解掃除を推奨しているところもあります。この場合、洗濯機の設計寿命をある程度想定した上での推奨周期だと考えられます。
しかし、実際の使用頻度や洗濯物の量、家族構成などによっては、より早めの分解掃除が必要になる可能性があります。また、洗濯物の臭いや洗濯機の異音などの異常が見られた場合は、すぐに分解掃除を検討するべきでしょう。
分解掃除のメリット
ドラム式洗濯機の分解掃除を定期的に行うことで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、主なメリットについて解説します。
洗濯機の寿命が延びる
分解掃除を行うことで、洗濯機の内部をきれいな状態に保つことができます。ホコリやカビ、洗濯カスなどの汚れが蓄積されないため、洗濯機の寿命が延びます。適切なメンテナンスを行えば、10年以上の長期使用も夢ではありません。
一方で、分解掃除を行わずに長年使い続けると、5~7年で寿命を迎えてしまう可能性が高くなります。洗濯機は高価な買い物ですから、できる限り長く使いたいものです。分解掃除を行うことで、コストパフォーマンスの高い洗濯機ライフを送ることができるでしょう。
洗濯の質が向上する
分解掃除を行うことで、洗濯機の性能が維持され、洗濯の質も向上します。洗濯物に汚れや臭いが残らず、きれいな仕上がりが期待できます。
また、乾燥機能が十分に発揮されるため、乾燥時間の短縮にもつながります。これにより、節電・節水効果や、洗濯物の痛みを軽減することもできます。
衛生的な環境を保つ
洗濯機の内部が清潔な状態に保たれれば、アレルギーやアトピーの予防にもなります。特に、赤ちゃんがいる家庭では、衛生面での注意が欠かせません。
分解掃除を行うことで、カビや雑菌の繁殖を抑え、清潔な洗濯環境を維持することができます。家族の健康を守るためにも、定期的な分解掃除は重要なのです。
分解掃除の料金相場
ドラム式洗濯機の分解掃除は、プロに依頼する場合が一般的です。料金相場を知っておくと、予算の準備ができて便利です。
業者による分解掃除料金
業者による分解掃除の料金相場は、以下のようになっています。
- 部分分解洗浄: 13,000円~20,000円程度
- 完全分解洗浄: 25,000円~40,000円程度
上記の料金は洗濯機の大きさや機種、汚れの状態によって変動します。また、追加作業が必要な場合は別途料金が発生する可能性があります。
自分で掃除する場合
自分で分解掃除を行う場合は、別の費用がかかります。
- 専用洗浄剤: 1,000円~3,000円程度
- 工具一式: 2,000円~5,000円程度
自分で行う場合、最初は時間と手間がかかりますが、長期的に見れば費用を抑えられるかもしれません。ただし、故障のリスクもあるため、プロに任せた方が安心です。
分解掃除のプロセス
ドラム式洗濯機の分解掃除は、業者によって手順が若干異なる場合があります。一般的なプロセスは以下の通りです。
外装の取り外し
まず、洗濯機の外装を取り外します。フロントパネルやトップカバー、サイドパネルなどを外し、本体内部にアクセスできるようにします。
この作業で、外装の裏側にたまったホコリなども取り除くことができます。
内部の分解
次に、本体内部の部品を分解していきます。ドラムユニット、フィルター、排水ホース、ダクトなどを取り外し、汚れを洗浄します。
この過程で、部品の一つ一つをていねいに掃除することが重要です。特に、ドラムの隙間や排気経路にたまった埃は、見落としがちな箇所です。
洗浄と組み立て
分解した部品を専用の洗浄剤で丁寧に洗います。汚れを徹底的に落とした後、部品を元通りに組み立てていきます。
洗浄作業中は、薬品の取り扱いに注意する必要があります。また、組み立ての際は、部品を正しい位置に取り付けることが大切です。
まとめ
ドラム式洗濯機は、適切な分解掃除を行うことで、長期間にわたって快適に使い続けることができます。分解掃除のタイミングとしては、1年に1回、または2年に1回が一般的です。家族構成や使用頻度によっては、さらに早めのメンテナンスが必要になる場合もあります。
分解掃除を定期的に行うメリットは、洗濯機の寿命延長、洗濯の質の向上、衛生的な環境の維持などがあげられます。また、洗濯機は高価な買い物ですから、適切なメンテナンスを行うことで、コストパフォーマンスの高い製品ライフを送ることができるのです。
分解掃除はプロに任せるのが一般的で、料金は作業内容によって異なります。自分で行うことも可能ですが、故障のリスクがあるため注意が必要です。洗濯機は日々の生活に欠かせない存在ですから、長く快適に使えるよう、しっかりとメンテナンスを行いましょう。