はじめに
夏や冬の暑さや寒さから身を守るために、エアコンは欠かせない家電製品の一つです。しかし、エアコンを使用した後の適切な手入れと活用方法を知らないと、カビの発生や電気代の無駄遣いにつながる可能性があります。この記事では、エアコンの暖房の後の送風機能の活用方法について、詳しく解説していきます。
送風機能のメリット
エアコンの送風機能は、冷房や暖房の後に内部を乾燥させることで、カビの発生を防ぐ効果があります。また、電気代の節約にもつながります。
カビ対策
エアコンの冷房や暖房を使うと、内部に結露が発生しやすくなります。この結露がカビの原因となるため、送風機能を使って内部を乾燥させることが大切です。内部クリーン機能がある場合は、それを活用するのが効果的です。機能がない場合は、運転後に3〜4時間の送風運転を行うことをおすすめします。
一方で、すでにカビが発生している場合は、プロによるエアコンクリーニングを依頼するのが確実な対策となります。自分で掃除を行うと、かえって内部にカビが残ってしまう可能性があるためです。
電気代の節約
送風機能は、冷房や暖房と比べて消費電力が格段に少ないため、電気代の節約につながります。例えば、12時間の冷房や暖房運転のうち3時間を送風に変更すると、冷房で約312円、暖房で約285円の節約になるそうです。
さらに、送風機能で室内の温度を均一にしてから冷房に切り替えると、より効率的な冷房ができ、追加の電気代節約が期待できます。
送風機能の使い方
送風機能を上手に活用するには、いくつかの注意点があります。
使用タイミング
送風機能は、主に冷房や暖房の後に使用します。冷房後は内部の乾燥のために、暖房後は室内の暖気を循環させるために活用できます。また、エアコンを長期間使わない前に、内部を乾燥させるためにも送風を使うことをおすすめします。
一方、冷房が必要な真夏の時期は、送風機能だけでは室温が上がり過ぎてしまうため、適切な冷房運転を行う必要があります。
運転時間
冷房後の送風運転は、3〜4時間が目安となります。暖房後は、1〜2時間の送風を行うとよいでしょう。より確実に内部を乾燥させたい場合は、最高温度の冷房運転を2時間程度行うのも効果的です。
送風時間が長すぎると、逆に電気代がかさむだけでなく、室内の乾燥が進み過ぎて不快になる可能性もあります。適切な時間管理が重要です。
併用の注意点
送風機能は、温度調節や湿度低下の機能がないため、単独での使用には限界があります。冷房や暖房と組み合わせて使うことで、より快適な室内環境を実現できます。
また、送風では換気ができないため、換気扇やこまめな窓開けなどを行う必要があります。さらに、洗濯物の部屋干しをする際は、エアコン内部にカビがあると、カビが洗濯物に付着する可能性があるので注意が必要です。
メンテナンス
エアコンの送風機能を効果的に活用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
フィルター掃除
フィルターの掃除は、最低でも年に1回は行う必要があります。フィルターにホコリが溜まると、送風の効率が下がるだけでなく、カビの発生源にもなってしまいます。
フィルターの掃除方法は、取扱説明書や製品サイトで確認しましょう。水洗いができるタイプであれば、適度に押し洗いするのがおすすめです。油分が付着している場合は、中性洗剤を使うとよいでしょう。
本体の清掃
フィルターだけでなく、本体の吹き出し口や吸い込み口周辺の掃除も行いましょう。ほこりが溜まっていると、送風の風量が低下し、効率が悪くなります。
吹き出し口周辺の掃除は、やわらかいブラシや掃除機の吸い口ノズルを使って行うのがよいでしょう。また、化学ぞうきんなどを使えば、簡単に油分なども拭き取れます。
プロによるクリーニング
自分では掃除しきれない部分は、プロのクリーニングサービスを利用するのがおすすめです。プロのクリーニングでは、エアコン内部の徹底的な清掃と洗浄が行われるため、カビの発生を最小限に抑えられます。
エアコンの種類や汚れ具合にもよりますが、1〜2年に1回のクリーニングがベストな目安だと言われています。費用は高めですが、エアコンの寿命を延ばす効果もあるため、長期的にはコストメリットがあります。
まとめ
エアコンの暖房の後は、送風機能を使うことが大切です。送風によって、内部を乾燥させ、カビの発生を防ぐことができます。また、冷房や暖房と比べて消費電力が少ないため、電気代の節約にもつながります。
送風機能を活用する際は、使用タイミングや運転時間に注意を払う必要があります。さらに、フィルターやエアコン本体の定期的な掃除も欠かせません。プロによるクリーニングサービスを利用するのも、エアコンの長期的な性能維持に役立ちます。
暑さや寒さから快適に過ごすために、エアコンの送風機能を上手に活用しましょう。