はじめに
ドラム式洗濯機は現代家庭に欠かせない便利な家電製品です。しかし、長年の使用によって、内部にゴミやカビが溜まり、性能が低下してしまうことがあります。そこで、定期的な分解掃除が重要となります。本日は、ドラム式洗濯機の分解・掃除方法について、東芝製品を中心に詳しく解説していきます。
分解の準備
分解作業を始める前に、しっかりと準備をすることが大切です。適切な準備をすることで、作業の効率化とスムーズな進行が期待できます。
作業スペースの確保
まず、洗濯機の周りに十分なスペースを確保します。洗濯機の前にはバスタオルを敷き、部品の置き場所を確保しましょう。また、作業中に部品が落下しないよう、周りに注意を払う必要があります。
作業スペースが狭い場合は、洗濯機を移動させることも検討しましょう。ただし、移動の際は洗濯機が転倒しないよう細心の注意を払う必要があります。
必要な工具の準備
分解作業には、様々な工具が必要となります。主な工具は以下の通りです。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- ボックスレンチ
- ペンチ
- 養生テープ
作業の前には、必要な工具が揃っているかを確認しましょう。工具が不足している場合は、作業を中断する必要が生じる可能性があります。
部品の位置関係の把握
洗濯機の分解作業は複雑なため、部品の位置関係を把握することが大切です。作業の前に、部品の配置図や説明書を確認し、イメージを持つことをおすすめします。
また、部品を外す際には、養生テープでマーキングをするなどして、元の位置を把握できるようにしましょう。組み立て直しの際に役立ちます。
東芝ドラム式洗濯機の分解手順
ここからは、東芝製ドラム式洗濯機の具体的な分解手順を解説していきます。メーカーによって多少の違いはありますが、基本的な手順は同様です。
外装の取り外し
まずは洗濯機の外装を取り外します。上部カバーやパネル、ドアなどを外していきます。部品の落下に注意し、ゆっくりと作業を進めましょう。
東芝製品の場合、上部カバーの取り外しには、背面の金属板やコードの固定を外す必要があります。ドアの取り外しも難しい作業の一つです。
ドラムの取り外し
外装を取り外した次は、ドラム本体の取り外しです。ドラムとモーターの接続部分のゴムを外し、ドラムを引き上げて取り外します。
ドラムからは排気ダクトが伸びているため、ダクト内のホコリを丁寧に掃除する必要があります。ドラム周りの蛇腹部分のホコリも拭き取りましょう。
乾燥フィルターの清掃
ドラムを取り外した後は、乾燥フィルターの清掃が重要です。東芝製品の場合、ヒートポンプ式の乾燥機能を搭載しているため、フィルターの汚れが乾燥性能に大きく影響します。
乾燥フィルターは排気フィルターに繋がっているため、その穴にホコリが溜まらないよう注意しながら掃除する必要があります。
その他の重要な掃除箇所
ドラムや乾燥フィルターだけでなく、洗濯機の様々な箇所を掃除することが大切です。性能の維持や故障の予防につながります。
洗濯槽の磨き上げ
長年の使用で洗濯槽に付着した汚れは、磨き上げによって取り除くことができます。磨き上げには専用の洗濯機クリーナーを使用しましょう。
磨き上げによって、洗濯槽の輝きを取り戻すことができます。また、洗浄力の向上にもつながります。
ヒートポンプユニット内部の清掃
ヒートポンプ式の乾燥機能を搭載した製品の場合、ヒートポンプユニット内部の清掃も重要です。内部に溜まったゴミやホコリが乾燥性能を低下させる原因となります。
ヒートポンプユニットの分解は難易度が高いため、東芝製品ではオプション作業となっています。専門家に相談しながら、内部の清掃を行いましょう。
その他の部品の清掃
上記以外にも、洗濯防水パン、排水ユニット、排水トラップ、ダブルシャワーなど、様々な部品を清掃する必要があります。
これらの部品に汚れが溜まると、洗濯機の性能が低下したり、故障の原因になる可能性があります。丁寧に清掃しましょう。
組み立て
分解した洗濯機の組み立ては、分解の逆の手順で行います。部品の位置関係を把握しながら、慎重に作業を進めることが重要です。
部品の取り付け
分解した際にマーキングした位置を確認しながら、部品を一つずつ取り付けていきます。ねじの締め付けには、適切な工具を使用しましょう。
特に注意が必要なのは、ドラムとモーターの接続部分です。ゴムの取り付けが不十分だと、振動や異音の原因となります。
動作確認
組み立てが完了したら、洗濯機の動作確認を行います。洗濯・乾燥運転を行い、異音や振動、水漏れがないかを確認しましょう。
万が一異常があれば、組み立て直しが必要です。正常に動作することを確認できるまで、作業を続けましょう。
まとめ
ドラム式洗濯機の分解掃除は、決して簡単な作業ではありませんが、適切に行うことで、洗濯機の性能を維持し、故障を防ぐことができます。今回紹介した手順を参考に、定期的な分解掃除を心がけましょう。
特に東芝製品の場合、ヒートポンプ式の乾燥機能を搭載しているため、乾燥フィルターやヒートポンプユニットの清掃が重要です。また、洗濯槽の磨き上げや排水経路の掃除も欠かせません。
分解作業は危険が伴うため、自信がない場合は専門業者に依頼することをおすすめします。適切な分解掃除を行うことで、ドラム式洗濯機の長期間の使用が可能になります。